bunchinnの自由帳

自由に記録するブログです。

【統計検定2級】合格体験談 ー統計知識ほぼ0 &理系開発職の場合ー

 

こんにちは、bunchinnです。

 本日統計検定2級を受験し何とか合格しました。今回は、合格までの道筋を記録します。受験目的や勉強方法など1体験談として、ご参考にしていただければと思います。

 但し、「資格取得のみをゴールに据えている場合」、私の学習方法は非効率的な学習方法です。自分で言い切れるくらいに自信があります!笑。あくまで、統計検定二級の合格が目的では無く、統計学を理解し実務で使いこなしたいというモチベーションで勉強しているからです。ご承知おき頂けたらと思います。

 

1. 統計検定2級受験概要

 こちらの公式サイトをご確認ください。(項目を作りましたが、まとめるのが面倒になりました、すみません)

 

2. 受験目的

 2023年現在、AIや機械学習、データサイエンティストといった流行りで耳ざわり良い言葉だけが先行しているように感じています。正直、とりあえず単語だけ言っておけば、技術を分かっている側の人間と装えると思っている人が多いんじゃないかなあ。これからの時代、AI等の技術を使いこなしていく必要がある中で、真に理解して使いこなすためにその本質となる基礎を勉強する必要があると感じています。(AIを使いこなせていると思っていたが、実はAIに使われていた、みたいなことが起こる)。では、真に理解するには何を勉強すれば良いのかと色々本を読み漁った結果、技術の根幹には数学が使われているらしいことが分かりました。線形代数かぁ、、、難しいし、業務でも使ってないしあんまり勉強する気しないなと思いました笑。それで、横道に逸れて統計学に行きつき、なんか面白そうと思いました。

 技術発達のおかげで簡単に膨大なデータを採取することができるようになっており、データの価値が高まっています。その価値に気づけるかどうか、価値に気づいた上でどうビジネスで活用するのかが重要になっています。上述のように、平均値って?標準偏差って?というレベル感ですし、業務で使用している数値ですので、ちゃんと理解して使いこなせないとまずい。これは勉強しなくては!と思うにいたります。

 AIとかのこと考えているって話から入りましたが、結局実行したのは統計の勉強??って感じですが、まぁそんなもんです(投げやりですね笑)

 

3. 統計学を勉強する前の筆者の理解度

 僕は理系大学院を卒業しています。しかし、統計学や数学をメインで勉強する学部ではありませんでしたので、統計に関わる基礎知識は皆無です。つまり、ゼロから勉強をスタートしています。

 標準偏差や平均値、中央値などはExcelを使えば簡単に計算できますので、それら統計量を大学の研究や業務の中で使用していました。しかし、その値を基に踏み込んだ考察ができない状態でした。例えば、平均値をその開発品の性能であるとすると、社内会議では何も考えずその値のみを報告するといった感じです。その平均値は、その他の開発品と比較してどの程度優位であるのか、また性能のばらつきはどの程度なのか、、、といった考察をしてはじめて価値のあるデータになろうかと思います。統計を勉強する前は、そういった解釈がほぼできないレベルからスタートしています。また、Excelを用いれば散布図から簡単に線形回帰直線を作成できますが、この直線(傾きや切片)はどうやって作れるのか、またR2の値って何。。。?(1に近い方が良さそう。。。)というレベル感でした。

 

4. 学習について

4−1. 勉強時間

 私の場合、アバウトですが80-90時間程度勉強しました。

 

・読書 約10時間

・ウェブ教材(Udemy)約40時間

・過去問演習 約40時間

 

 ウェブ「統計検定2級」と検索すると、30時間程度の学習時間で合格できると記載があります。しかし、私のように統計学の知識が全くない場合、倍の60時間以上くらいをみて勉強するのが良さそうです。

 

4−2. 学習方法

▪️読書 

 まず統計のいろはを知るために、下の本を読みました(約10時間)。これまで統計学に馴染みが無い方でも分かりやすく良書と思います。

・完全独習統計学入門(著 小島寛之 ダイヤモンド社

 

 ↑簡単な演習問題がありますので、問題を解き定着を計りました。

 

・[図解]大学4年間の統計学が10時間でざっと学べる(著 倉田博史 KADOKAWA

   

    題名のようにざっと学ぶことができます。通勤通学中にちゃっと読むことができますのでおすすめです。

 

▪️Udemy講座受講

 続いて、Udemyで講座を購入し受講しました。こちらは、統計検定二級の範囲を網羅的に解説している講座です。説明が丁寧で分かりやすいことに加え、各講義ごとに演習問題が付いてあります(総問題数は約200問!!)演習問題で講義の理解度を確認し、知識の定着ができます。(Udemyのキャンペーン期間中に購入するとお得に購入できます。ただいつそのキャンペーンがあるかわかりません。。。)

www.udemy.com

 上で紹介した講義中にも触れられていますが、統計検定二級では、公式を使って解く問題が多いです。したがって、公式を暗記する必要があるのですが、筆者は公式を丸暗記するのがかなり苦手です。何故その公式を使う必要があるのかという意味を考えてしまい、意味と公式が繋がらないと公式を記憶できないし、問題を解くのに活用できません。。。そのため、確率の期待値や分散等の主要公式については、定義式から全て導出しました。今では、テキスト等何も見ない状態で式導出が出来るレベルになっています。この段階になってやっと公式をちゃんと覚えることができました。問題演習と並行し、式導出をしていましたので、学習時間が長くかかっています。(約30時間、講義時間は約9時間)。数式の深い理解のため、下記のテキストも合わせて活用しました。

統計学入門(著 東京大学教養学部統計学教室編 東京出版会)

 

 

 

▪️過去問演習

 私は過去問を二周しました。一周目と二周目で過去問の使い方を変えていますので紹介します。

・統計検定2級公式問題集2018〜2021年(日本統計学会参編 実務教育出版)

 

 

 一周目(約4時間×6回分=約24時間)

 時間無制限で教科書等で調べながら解きました。

 どの年の問題も初見で半分解けるかどうかと言った感じでした(ただ2021年6月は難易度が異常に高いです)。分からない問題に関しては、上述のUdemyの配布資料や、統計学入門を見ながら解答を作りました。その後、間違えたor解答できなかった問題の解説を読みこみ、自力で解答を再現できるまで手を動かしました。

 

 二周目(約2時間×6回分=約12時間)

 制限時間90分で自力で問題を解きました。一周目で全ての問題を解けるようにしたにも関わらず、制限時間ギリギリで正答率は約8割後半でした。なかなか記憶は定着しないですね、、、しっかりとまちがい直しをして、定着させました。

 また、全ての問題を知っていても全て解答するのに90分ギリギリまでかかってしまうことが分かりました。試験本番はちょっとでも悩む問題があれば、次の問題に進む方が良いと思います。(約34〜35問出題ですので、一問当たり2分半程度で解く必要があります)

 

5. 受験当日

5−1. 試験直前 

 私の会場では同じ時間帯に5人在室しており、3人が統計検定、2人が別の検定試験を受験していたようでした。試験官から注意事項の説明を受け、試験に使用する物品確認及びPCログイン完了後、試験を開始しました。注意事項などの詳細は下記に記載します。

 

注意事項

・携帯などの電子機器は全て電源OFF。マナーモード不可。試験中、着信音並びにバイブ音を鳴らしてしまった場合、不正行為とみなす。

・トイレなどの途中退室は不可。途中退室した時点で試験終了。

・PCの不調が発生した場合、その画面の状態で試験官に報告をすること。

・計算用紙は表面のみ使用すること。裏面を使用した場合、不正行為とみなす。(なぜ裏使ったらダメなのか、、て感じでしたが笑)

・計算用紙が無くなった場合、試験官に申し出ること(*)

 

物品関係

 会場配布物

  ・度数分布表:1枚

  ・ボールペン:1本

  ・計算用紙:2枚

 各自持ち込み 

  ・電卓(四則演算、√計算のみができる事務用。関数電卓はNG)

  ・Odessey CBT ID とPW を記載した紙(もちろん、覚えている場合は持ち込まなくて結構です。)

 

(*)注意事項の説明にありませんでしたが、追加の計算用紙2枚は、使用済み計算用紙2枚と交換でもらうことができました。ですので、計算の見直しができなくなりました(泣)。初めに説明しておいて欲しかったですね。

 

5−2. 試験解答中〜試験結果表示まで

 PC上に表示される試験問題を計算用紙を使って解き、解答の選択肢をクリックすることで解答完了となります。PC上の「次の問題へ」ボタンをクリックすると次の問題に進み、一つ前の問題に戻りたい場合「前の問題へ」ボタンをクリックすると戻ることができます。また、わからない問題がある場合、「後で見直す」(的なことが書かれたチェックボックス)がありますので、そこへチェックを入れておくことができます。制限時間は画面左下に常に表示されていました。

 最終問題を解答しますと、全ての解答を一覧で見ることができる見直しページに到達しました。ここで「後で見直す」ボタンにチェックした問題がどれか分かりますので見直すことができます。未解答の問題がある場合、その問題が赤字で表示されます(適当な解答にチェックをつけておくことをおすすめします)。試験時間の終了または、見直しページで「解答を終了する」(うろ覚えです)的なボタンを押すことで、試験が終了します。

 試験終了後、アンケートが表示されますのでアンケートに答えてください。そのアンケート解答後、試験結果が表示されます。(合格しているかどうかドキドキしている状態でアンケートに答えていますので、気が気でなかったです笑)

 

5−3. 受験した感想

 問題の難易度は、過去問同等レベルでかなり難しかったです。90分で全て解き切るのはかなりハードルが高い印象でした。そのため、解けそうな問題はサクサク解いていき、時間がかかりそうな問題は、適当な解答選択肢と「後で見直す」にチェックを入れて飛ばして行きました。PCの表示では全31問だったのですが、最後の30問目と31問目がそれぞれ小問2つずつありましたので、計34問ありました。そのため、時間配分に失敗しており、全ての問題を見終えた時点(約7−8問適当に解答を飛ばしています)で約80分時間を使っていました。正直、落ちたなと思いましたし、プチパニックでした笑。。。その後、残り10分でわからなかった問題を1−2問頑張って解いて時間切れとなりました。

 結果は、64点/100点でした。ギリギリの合格ですね。。。ほっとしたと同時に、実力不足を実感しました。

 

6. 終わりに

 統計を使いこなしたい!というモチベーションで勉強を始めておりますので、統計検定合格はあくまでも通過点と思っています。つまり、本検定を統計をどれだけ理解できているかを測るための手段と捉えており、合格をゴールとしておりません。次のステップに向けて、まだまだ勉強を続けていくつもりです。

 今回得た知識をより使いこなすため、プログラミング言語Python, Rなど)を勉強していきつつ、統計学のより深い理解のため、統計検定準1級の取得を目指そうかな、、と考えています。